日本神話の舞台となった場所は、パワースポットとして人気があります。
この記事では神話にゆかりのある3つの神社とその特徴についてご紹介したいと思います。
岩戸伝説のある「戸隠神社」

戸隠神社は長野県の戸隠山の麓に位置し、2000年以上もの歴史がある神社です。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩屋に閉じこもったとき、天手力雄命(たじからをのみこと)によって外の世界に導き出され、そのときに開けられ投げ飛ばされた岩戸が戸隠山になった、という言い伝えがあります。
戸隠神社には天手力雄命以外にも、天の岩戸を開いた「岩戸伝説」に関連する神々が祀られています。
代表的な神様は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)です。
天八意思兼命は、天照大御神に岩屋から出てもらうためにはどうしたら良いかと、神々が相談していたとき、歌や踊りで気を引こうとアイディアを出しました。
たくさんの鶏を集め、自分自身も「コケコッコー」と鶏の鳴き声の真似をしたと言われます。とてもユーモアのある神様ですよね。
天八意思兼命は岩戸神楽を創案した神としても知られます。
次に、このとき舞を踊ったのが天鈿女命です。面白い踊りを披露し、他の神々も笑いだしつられて踊り出しました。天鈿女命は舞楽芸能の神として崇められています。
戸隠神社の境内には奥社、中社、宝光社、九頭龍社、火之御子社と5つの社があり、樹齢400年の杉並木の中を歩くとたどり着きます。

※住所:長野県長野市戸隠中社3506
修験の聖地としても有名な「英彦山神宮」

英彦山神宮は福岡県南東部の添田町にある英彦山の山頂にあり、日本三大修験の一つに数えられる聖地としても有名です。

この神宮には天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)が祀られています。
天忍穂耳尊は、農業や工場の安全の守護神として知られ、天照大神とその弟の素戔嗚尊(すさのおのみこと)の誓約により生まれた五男神中のうちの一神です。
日本書紀の記述によれば、素戔嗚尊が自身の清らかさを天照大神に証明しようとして、天忍穂耳命、天穂日命(あめのほひのみこと)、天津彦根命(あまつひこねのみこと)、活津彦根命(いくつひこねのみこと)、熊野櫲樟日命(くまのくすびのみこと)が生まれました。
「英彦山」の名は、御祭神が天照大神の御子であることから、「日の子の山」すなわち「日子山」と呼ばれたことに由来しています。
※住所:福岡県田川郡添田町大字英彦山1
竜宮伝説の残る「和多都美神社」

長崎県の離島の対馬の中部に位置する和多都美神社。
本殿の正面に佇む5つの鳥居のうち2つは海中にあり、神秘的な雰囲気があふれる参道が特徴的です。
まるで竜宮城への入口であるかのようにも思えますね。
この神社には、「山幸彦」の名でも知られる彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)とその妻の豊玉姫命(とよたまひめのみこと)が祀られています。
彦火火出見尊は兄(海幸彦)と獲物をとらえるための道具を交換し、釣り針を得ますが、海で釣り針をなくしてしまいました。困っていたとき塩土老翁に出会い、彦火火出見尊は海神宮に行くようにと伝えられます。
そこで海神の娘である豊玉姫命と結婚することに。彼らは楽しく暮らし、気がつけば3年の月日が流れていました。
しかし彦火火出見尊は失った釣り針のことを気にかけており、地上に戻ることになりました。
釣り針を手に入れ、「潮盈珠(しおみつたま)」と「潮乾珠(しおひるたま)」という2つの宝の玉を授かったことで、地上では自らの身を守り、兄を降参させることに成功します。
彼らの子供は豊玉姫命の妹と結婚し、神武天皇をもうけました。つまり彦火火出見尊と豊玉姫命からみて、初代天皇である神武天皇は孫ということになります。
神武天皇の祖父母が祀られた和多都美神社は、天皇家のルーツということでも注目されています。
※住所:長崎県対馬市豊玉町仁位55
まとめ
日本神話の舞台になった場所は数多く存在しますが、今回はその中でも特徴的な場所を挙げました。
パワースポットとして訪れるのにも良いでしょうし、観光のついでに立ち寄ると旅行の記念になること間違いなしです。
ぜひ足を運んでみて、日本の神話の世界に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
※参考webサイト
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