ヨハネの黙示録と現代社会③|イスラエルの動きに注目せよ

ヨハネの黙示録において非常に重要なキーワードが「イスラエル」です。イスラエルは、まるで世界の歴史の現在地を知るコンパスのような民族と言えるでしょう。

この記事は現役牧師が書いています。わたし達クリスチャンは 、イスラエルは神に選ばれた民族であり、神はイスラエルを用いて自分の計画を進めようとしていることを信じています。

そしてイスラエルの動きをヨハネの黙示録と照らし合わせて見ることにより、これから世界で何が起ころうとしているのかが見えてくるのです。今回はイスラエルの近代史を眺めつつ、世界の終わりに何が起こるかを考察していきます。

イスラエルの近代史

旧約聖書の時代が終わり、神の御子であるイエス・キリストが人になって地上に来て十字架にかかって死に、復活してから約40年後。

ローマの支配下にあったイスラエルは反乱を起こし、血みどろの戦いが繰り広げられました。しかし、決死の抵抗も空しくイスラエルは敗北し、エルサレムには火が放たれ、民は散り散りになっていきました。そして中東、ヨーロッパ、アジアやアフリカまで、各地に点在して住むようになったのです。

ユダヤ人と呼ばれるようになった彼らは、それぞれの土地でイスラエルの伝統を守り、イスラエルの民としてのアイデンティティを保持しつつ暮らしていくようになりました。しかし、彼らは常に自分達の故郷に帰ることを夢見ていたのです。

そのように独自の文化によって生きているため、ユダヤ人は各地で憎まれ、迫害を受けました。特にヨーロッパにおける迫害には長い歴史があり、何十万人というユダヤ人が命を落としていったのです。その最たるものが第二次世界大戦中に起きた、ナチス・ドイツによるホロコーストで、600万人のユダヤ人が殺されたと考えられています。

しかし戦後、ユダヤ人はすぐに行動を起こしました。彼らは、 神がイスラエルの民に約束した土地に帰り、国を建てようとしたのです。奇跡的に国連の承認を受け、1948年、ついにイスラエルの建国が実現しました。これは20世紀最大の奇跡と呼ばれています。イスラエルに反発する中東諸国との4度の戦争を乗り越え、イスラエルは国家としての繁栄を続けています。

これは旧約聖書ですでに預言されていたことでした。散り散りになった民が戻ってくる、という言葉がイザヤ書に記されています。

「恐れるな、わたしはあなたと共にいる。わたしは東からあなたの子孫を連れ帰り、西からあなたを集める。北に向かっては、行かせよ、と、南に向かっては、引き止めるな、と言う。わたしの息子たちを遠くから娘たちを地の果てから連れ帰れ、と言う」(イザヤ書43:5、6)

イスラエルに関する黙示録の預言

黙示録には、終わりの日にイスラエルに起こる出来事についての預言が多くあります。その内のいくつかを紹介しましょう。

イスラエルに神殿が立つ

ローマの攻撃によってエルサレムががれきの山と化した時、神殿も崩壊してしまいました。それ以来、エルサレムには神殿が立っていません。

しかし、イスラエルの伝統を守る宗教的なイスラエル人は、今でも神殿の再建に意欲を燃やしており、再建プロジェクトが進行しています。黙示録には、終わりの日に神殿が立っていることが書かれています。

「わたしは杖のような物差しを与えられて、こう告げられた。『立って神の神殿と祭壇とを測り、また、そこで礼拝している者たちを数えよ』」(黙示録11:1)

この言葉から、神殿が再建されるなら、それは終わりの日が近い証拠であると解釈されているのです。そして神殿再建プロジェクトは確かに進んでおり、礼拝で使うための祭具が作られていると言われています。

イスラエルに堕落が起こる

黙示録には二人の証人と呼ばれる人物が登場します。彼らは神の警告を語るために遣わされた預言者です。彼らは殺されてしまうのですが、その記述の中には興味深い一節があります。

「彼らの死体は、たとえてソドムとかエジプトとか呼ばれる大きな都の大通りに取り残される。この二人の証人の主も、その都で十字架につけられたのである」(黙示録11:8)

十字架につけられた主とはイエス・キリストのことです。十字架刑はエルサレムの近くで行われました。エルサレムは神の都と呼ばれている町であり、ソドムと呼ばれるのは不自然です。ソドムはあまりに多くの罪を犯していたため、神によって滅ぼされた町だからです。

これはイスラエルが堕落していることを示しているのかもしれません。実際、イスラエルのテルアビブという町は同性愛者が多い場所として知られており、多くのイスラエル人は世俗化しています。このままの方向で進んでいけば、聖なる都であるエルサレムが、罪深いソドムのような町になってしまう可能性があります。

イスラエルがイエス・キリストを信じる

イスラエルにとって、イエス・キリストは遠い存在でした。キリストはメシア(救い主)として来たわけですが、多くのイスラエル人はキリストを信じなかったのです。しかし、終わりの日には、イスラエルが罪を悔い改め、キリストを信じることが預言されています。

「わたしは刻印を押された人々の数を聞いた。それは十四万四千人で、イスラエルの子らの全部族の中から、刻印を押されていた。ユダ族の中から一万二千人が刻印を押され…」
(ヨハネの黙示録7:4、5)

この刻印は「ヨハネの黙示録と現代社会②」でご紹介した「666」 ではなく、神によってつけられたものです。彼らはイエス・キリストを信じ、特別な役割を与えられている人々であると考えられています。

不思議なことに、イスラエルが第三次中東戦争でエルサレムを奪還して以来、世界中でイエス・キリストを信じるユダヤ人が増えているのです。イスラエル国内にも多くの教会があり、信者が増えています。これは全イスラエルが救われる日が近い事の前兆であると考えることができるのです。

補足:666について

終わりの日に登場する反キリストが人々に付与する刻印です。この身分証明書とクレジットカードが一体になったようなもので、この刻印がないと買い物もできなくなってしまいます。

666については、下記の記事をご参照ください。

イスラエルに関するエゼキエル書の預言

旧約聖書におさめられているエゼキエル書にも、終わりの日に関するイスラエルの預言があります。いくつか見ていきましょう。

北の勢力がイスラエルを憎むようになる

エゼキエル書には、終わりの日にイスラエルが北から攻撃を受けることが預言されています。

「お前は北の果ての自分の所から、多くの民を伴って来る。彼らは皆、馬に乗っている大集団、大軍団だ」(エゼキエル書38:15)

イスラエルから見て北の方角にはトルコ、そしてさらに北に進むとロシアにぶつかります。

トルコもロシアも、近年はイスラエルに敵対する国や組織に対する武力支援を積極的に行っており、間接的にイスラエルを攻撃しているのです。この預言が成就する下地が整ってきていることが分かります。

イスラエルと中東諸国の間に平和が実現する

エゼキエル書においては、北の勢力はイスラエルが平和な時に襲ってくることが書かれています。

「お前は悪い計画を立て、そして言う。『わたしは囲いのない国へ攻め上る。城壁もかんぬきも門もなく安らかに生活している静かな国を襲う』と」(エゼキエル書38:10、11)

かつて中東諸国とイスラエルの関係は悪化の一途をたどっており、解決の糸口はどこにも見えないほどでした。しかし、近年になってイスラエルと友好な関係を築こうとする国が出てきたのです。

2020年8月、当時のアメリカ大統領であったトランプ氏の仲介により、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)との間に国交が結ばれました。そして9月にはバーレーン、12月にはモロッコがイスラエルとの国交正常化を決めました。

かつては何度もイスラエルと戦ったエジプトも、近年はイスラエルに歩み寄る姿勢を強めており、この流れが加速していけば、本当に中東に平和が訪れそうな気配です。そしてそれは、終わりの日が近いことのしるしでもあるのかもしれません。

まとめ

神が選んだ民、イスラエルには、特別な使命があります。それは神の存在と、神の計画を世界に伝えることです。イスラエルを見ていれば、わたし達は世界の歴史が進んでいく方向がわかってきます。

聖書によれば、神はイスラエルを愛しており、終わりの日まで見捨てません。わたし達はその神の愛を、イスラエルの歴史を通して知ることができるのです。

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