クトゥルフ神話|ナイアルラトホテップが使役する忌まわしき狩人とは

忌まわしき狩人
忌まわしき狩人(うにょっく/脳痛男

クトゥルフ神話で最も有名な神「ナイアルラトホテップ」。

この神が使役する狩猟種族が、「忌まわしき狩人」と呼ばれる飛行生物です。

ここではその恐怖の存在をご紹介します。

クトゥルフ神話とナイアルラトホテップ

アメリカのホラー作家が中心となって創生された近代の神話、それがクトゥルフ神話です。

宇宙に存在する絶対的な恐怖と、それに関わってしまった人間たちを描く小説ですが、シェアワールドとして展開されたことで多くの作家が参加し、ひとつの大きなシリーズとなっています。

クトゥルフ(BenduKiwi, 2006年7月30日)

また、小説から影響を受けたクリエイターも多数存在し、神話創生から現在に至るまで、様々なメディアに取り入れられています。

結果、多くのファンを有する作品となっています。

魅力的なキャラクターやアイテムが多数登場するため、ゲームや映画、アニメなどにも多く取り入れられています。

そんな神話の中でもトップクラスの人気を誇るキャラクターが、外なる神「ナイアルラトホテップ」(別名ニャルラトホテップ、ニャルラトテップなどとも)です。

ナイアーラトテップ
H・Pラヴクラフトの作品『魔女の家の夢』で「黒い男」として現れたナイアーラトテップ(Jens Heimdahl

「這いよる混沌」、「無貌の神」などの肩書を持ち、宇宙を自由に行き来して混沌と狂気に陥れようと暗躍しています。

そんなナイアルラトホテップに仕えている生き物のひとつに、「忌まわしき狩人」が存在します。

忌まわしき狩人(Hunting horror)とは

忌まわしき狩人
忌まわしき狩人(うにょっく/脳痛男

忌まわしき狩人とは、ラブクラフトの作品「未知なるカダスを夢に求めて」が初めての登場で、それ以外には2作だけに登場する貴重な存在です。

ラブクラフトの著書では「無定形の妖鬼」としか書かれておらず、姿を確定させたのは神話の体系を作ったダーレスの作品からでした。

その姿は非常にグロテスクで、黒い蛇か巨大なワームにコウモリの翼を1枚か2枚付けた形状をしています。

とても飛べるとは思えないものですが、狩人の名に恥じない動きで獲物を追い続けることができます。

また、知能は非常に高く、時として人間の言葉を話すこともあります。

欠点は日光に弱いという点で、日が当たるとほとんど活動できずに死んでしまいます。

ナイアルラトホテップに仕える飛行生物には、この忌まわしき狩人とシャンタク鳥がいます。

しかし乗り物に使われるシャンタク鳥と異なり、忌まわしき狩人は猟犬のような存在で、血肉を求めて飛び交います。

その獰猛さと与える恐怖の強さから、ナイアルラトホテップは追手として好んで使役させています。

ナイアルラトホテップと忌まわしき狩人

旧支配者と異なり、ナイアルラトホテップは特定の眷属を持っていないことで有名です。

その理由は、自身が絶対的な力を持っていることと、幾つもの化身を作ることができることにあります。

特に、化身については同時に複数を存在させることも可能です。

一つの化身が倒されたあと、別の化身を使ってその調査にあたらせるという器用なこともやっています。

それほどの存在が好んで使役させるというのですから、その恐ろしさは計り知れないというのがわかるでしょう。

登場作品が少なく、その活躍があまり見られないのが残念。

今後書かれる作品での活躍に期待しています。

クトゥルフ(BenduKiwi, 2006年7月30日)
這いよる混沌

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