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若さの象徴!北欧神話のイズンは今日もリンゴをたずさえる

カール・ラーションが描いた、娘ブリータがクリスマスの服装でイズンに扮する絵
Brita as Iduna(カール・ラーション)

イズン(イドゥンとも言われています)は北欧神話に登場する永遠の若さを象徴した女神です。

大人気パズルRPGアプリのパズドラでも「イズン&イズーナ」という双子キャラとして活躍している人気者。

そんな彼女の魅力を、徹底追跡します!

イズンは永遠の若さをもたらす清らかな女神

ニルス・ブロメールによって描かれた、リンゴを持つイズンと夫ブラギ(1846年)
ニルス・ブロメールによって描かれた、リンゴを持つイズンと夫ブラギ(1846年)

彼女の詳細な風貌は神話の中で記されていません。

しかし、アイルランドの詩人が書いた再話にはイズンについてこう書かれています。

『晴れやかで優しい娘。青空のように青く、いつもにっこりと笑っている、清らかな心の持ち主』

さんさんと太陽の光を受けて育ったみずみずしいリンゴのように、永遠の若さと繁栄をもたらす神として、神々から重宝されていたようです。

黄金リンゴは不死の宝

Idunn and the Apples of Youth(1893年)
イズンとりんご(Idunn and the Apples of Youth, 1893年)

アースガルズに住まう神々にとって、黄金に輝くリンゴは非常に重要な役割をもちます。

このリンゴを食した者に若さと美しさを与え、さらには病や老衰を払いのける効果があったとされていたのです。

そのため、神々が定期的に開く饗宴の最中に食べられていたようです。

イズンのリンゴに似た事例は、中国の神仙物語にもたびたび登場する桃を連想させます。

リンゴも桃も多産な果物であり、死や破壊といったネガティブな観念と相反するイメージがあります。

ですから、邪気を払い生命を長くする食べ物と信じられていたようです。

現代の最新の研究結果でも健康維持に良いと紹介されているように、リンゴは昔から健康長寿の果物だったようです。

貴重が故に巨人から狙われることも

貴重なリンゴをイズンはトネリコの木材で出来た箱に入れて大切に保管していました。

トネリコという樹木は、北欧神話で非常に重要な扱いを受けて何度も登場します。

一説には北欧神話の世界を支える世界樹ユグドラシルは、トネリコであったとされますし、この世界で最初の人間の男性はトネリコの流木から生み出されたといわれています。

また、トネリコ製の箱の中にある黄金のリンゴは数に限りがありましたが、不思議なことにイズンがいくら取り出しても、その後には同じ数だけ入っていました。

そのような魔法の力を持つリンゴだったので、巨人たちはどうにか手に入れたいと昼夜イズンの隙を狙っていたようです。

嵐の巨人スィアチも、リンゴを狙っている一人でした。

鷲に化けたスィアチは、リンゴと共にイズンを自分の家へさらってしまいます。

アースガルズの神々は、イズンがいない間リンゴを口にすることができません。

次第に老いが始まり、美しさが失われていき混乱に陥りました。

事態を重くみたオーディンはロキにイズン奪還を命令し、無事に彼女を神々の国へ連れ帰ります。

オーディン(Odin in the guise of a wanderer, ゲオルク・フォン・ローゼン, 1886年)
オーディン(Odin in the guise of a wanderer, ゲオルク・フォン・ローゼン, 1886年)

イズンはスィアチからリンゴを渡すように脅されていましたが、その度に激しく頭を振って聞き入れなかったそうです。

イズンはリンゴの忠実な保管者として、少しの油断もなく守り続けました。

イズンから受け取ったリンゴを食べた神々は、次第に若さを取り戻し喜びの声を上げました。

まとめ

若返りのリンゴの管理者、イズン。

その名前は「絶えざる活動」と「絶えざる更新」を意味します。

伝説によると、不滅の若さをもつ女神は、いつ生まれでたということもなく、またいつまでも死の苦い味をなめることがないと信じられていました。

丹精こめてリンゴを育み、守り続けるイズンは北欧神話の神々から黄金のリンゴと同じように愛されていた女神です。

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