スクウェア・エニックスが発売している人気ゲーム「ヴァルキリープロファイル」シリーズ。
死んだ英雄の魂を集めるという変わったストーリーが特徴ですが、じつはこれ、北欧神話がベースになっていることは知っていましたか?
その魅力を徹底解説します!
なお北欧神話の全貌を把握したい方は、こちらの記事もどうぞ!
Contents
「ヴァルキリープロファイル」とはどんなゲーム?
スクウェア・エニックスが発売しているファンタジーRPG。
1999年に1作目が発売されて以降、PS2やDSでも続編が発売中です。
神と人間に焦点をあてたストーリーと独特な世界観でコアなファンが多く、2016年には「ヴァルキリーアナトミア」というスマホアプリも登場し注目されていました。
1作目「ヴァルキリープロファイル」では、主人公であるレナス・ヴァルキュリアが人間界で「エインフェリア」という英雄の魂を集める旅にでます。
これら英雄たちを「ラグナロク」と呼ばれる最終戦争の戦力として天界に送り届けるのが彼女の役割です。
まもなく死ぬ英雄たちの前に現れてはその魂を集めていくということを繰り返してゲームは進行していきます。
ビジュアルも人気の一つで、特に主人公レナス・ヴァルキュリアの美しい容姿やCGとドット絵を併用したグラフィックは、当時のゲーマーたちの中二病心を惹きつけていたこと間違いなしのクオリティです。
北欧神話における「ヴァルキリー」とは??

ゲームのタイトルになっている「ヴァルキリー」という言葉は、北欧神話で主神オーディンに仕える従者たちのことを指します(別名「ワルキューレ、ヴァルキューリ、バルキリー、ヴァルキュリア」とも)。
戦いの女神でもあり、北欧神話における「終末の日(ラグナロク)」の際は彼女たち自身も戦います。
女性でありながら武器を持って戦うことから、現代では「戦乙女」とも呼ばれます。
古代の神々について語っているアイスランドの叙事詩「エッダ」のなかでは、ヴァルキリーは女性の戦士であり、家にあっては殿堂で酒を注ぎ、戦いのときは武装して馬を駆るという2つの役割をもっているようです(「世界神話辞典」アーサー・コッテル著より)。
このようにヴァルキリーという言葉自体が北欧神話をベースとしており、ゲーム中でも神話に登場するキーワードがたくさんでてきます。
そのため北欧神話の世界観、特にヴァルキリーの役割を知ることで、ゲームをより楽しむことができます。
北欧神話での「ヴァルキリー」の役割

北欧神話では、戦死した勇士たち「エインヘリヤル」(エインヘリャル、アインヘリヤル)をヴァルハラ宮殿に連れていくことがヴァルキリーたちの役割となっています。
世界中の戦場を駆けめぐり死者を選定することで、やがてくる「終末の日(ラグナロク)」に備えます。
ヴァルハラは北欧神話の主神オーディンの宮殿で、集められた「エインヘリヤル」同士で毎日戦いの演習が繰り広げられます。
演習で怪我をしても夜になると回復するため、翌日にはまた演習を行い、腕を磨いていきます。
夜には盛大な宴を開き、その際はヴァルキリーたちがエインヘリヤルにお酒を注ぎ、彼らを労います。

戦死した英雄たちを迎え入れ、彼らを鍛え、終末の日に備える。
このような北欧神話でのヴァルキリーの役割がそのままゲームの根幹となるストーリーに組み込まれています。
北欧神話を全体的に踏襲していることがヴァルキリープロファイルの特徴であり、神話を元にした荘厳で重厚な世界観やストーリーが、多くのファンを魅了する一つの要因というわけですね。
神話を知ることでよりゲームを楽しもう!

ヴァルキリープロファイルは、ストーリーだけでなくゲーム中に登場するキャラクターや武器の名前も、そのほとんどが北欧神話をベースとしています。
すでに紹介した主神オーディンをはじめ、悪神ロキや戦神トール、魔剣レヴァンテインなどなど。
中には皆さんが聞いたことのある名前もあるかもしれませんね。
また、ゲーム独自のアレンジも多く加えられています。
北欧神話ではヴァルキリーとされていない運命の三女神が全員ヴァルキリーとなっていたり、本来は男性神であるフレイが女性神になっていたり。
神話がどのようにアレンジされているか知りながらプレイするのも楽しみの一つです。
まとめ 北欧神話を知ってヴァルキリープロファイルをもっと楽しもう
というわけで、今回は「ヴァルキリープロファイル」と北欧神話について解説しました。
北欧神話はゲームで扱いやすいモチーフが多く、「ヴァルキリー」や「ラグナロク」といった響きのかっこいい単語も多いため、この作品以外にもたくさんのゲームのベースとなっています。
このような神話の世界観を知ったうえでプレイすると、よりゲームを楽しめそうですね。
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