アーサー王伝説|【円卓の騎士】アーサーの義兄:ケイ

アーサー王
  • 種別:円卓の騎士
  • 親族関係:アーサーの義兄

キャメロット宮廷における「官房長官」。シニカルな物言いをするため、どっかの国の元官房長官に似ているのかも。

幼年時代はアーサーより立場が上だった義兄「ケイ」

アーサーの養父であるエクトールの実子。

アーサーよりも年長であったため、アーサーの義兄ということになり、アーサーが即位してからは侍従長のような役割を果たすことになる。

ところが、アーサーの身分が隠されていた幼年時代においては、両者の立場は完全に逆だった。

ケイはゆくゆくはエクトール卿の後を引き継ぐ若き騎士であり、アーサーは素性の知れないケイの単なるお小姓だったのだ。

ケイが騎士として初めて出陣する日に、アーサーに「剣を持ってこい」と命じる。

アーサーは必死になって探したが、適当な剣がなかったので、たまたま見つけた「石の台座に突き刺さった剣」を抜いて義兄のところに持って行く。

これが実は、マーリンが仕込んでおいた「ブリテンの王のあかし」の剣だったのである。

義父エクトールはこの剣を見て仰天し、「誰が抜いた」とケイに尋ねる。

ケイはこれに対し「私が抜きました」と答えたが、エクトールが「嘘をいうな」と切り返してきたので、最後にはそれがアーサーの仕業であることを白状した。

そこでエクトールはアーサーを呼び、ケイの前でアーサーの素性について語り、王に即位することを進言するに至った。

ここからケイは、アーサーの家臣となり、ブリテン統一戦争を戦い抜く。

この時点においては、ケイ自身もかなり打ち物取っての働きが多かったらしいが、以後ガウェインをはじめとする円卓の騎士が集まってくると第一線を退き、「非常に口の悪い外交責任者」の地位に就任する。

またケイは、騎士たちに対して常に辛辣なものいいをすることでも有名だったという。

現代の日本においても、官房長官や外務大臣には口が悪かったり物いいがシニカルだったりする人が時たま見受けられるが、ケイは彼らの元祖的存在ということになりそうだ。

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