- 種別:円卓の騎士
- 親族関係:アーサーの甥
ランスロットに次ぐ、「円卓の騎士ナンバー2」。ただし、本来はナンバー1であり、ケルト世界においては大英雄だったようだ。
元はケルト伝説における大英雄の1人「ガウェイン」
ロージアンの王ロトとアーサーの異母姉モルゴースとの間に生まれた兄弟の長男。
本来アーサー王の「第1の騎士」の名誉はこのガウェインが担うものであったらしい。
そのキャラクターの源流はケルト伝説にまで遡れるらしい。
これらの説話においては「王の甥」として生まれた大英雄が活躍する話が多く、ガウェインもそうした英雄の1人であったと考えられるのだ。
ケルトの英雄としてあまりに有名なクー・フーリンも、ガウェインのキャラクターのベースの1人であったという。
このため、彼は騎士伝説の登場人物にしてはちょっと変わった能力の持ち主として描写されている。
彼は朝から正午までは普段の3倍の力を振るうことができるとされていたのだ。
起源が古いため、イギリス系・ケルト系の説話では大活躍するガウェインだが、フランス系の説話ではランスロットに押されて精彩を欠くようになり、さらに性格の方も、ヒーローらしからぬ陰を帯びるようになる。
説話によっては、フランス系説話でのヒーロー・ランスロットを際だたせるため、好色(ランスロットはグィネヴィア一途)にして暴力を好む(ランスロットは紳士)感じに描写されてしまうことすらある。
最愛の弟ガヘリスとガレスを殺されたガウェインは復讐の鬼と化し、アーサーとともにランスロット征伐の軍を起こす。
フランスに着いたガウェインはさまざまな方法でランスロットを挑発し、ついに一騎打ちを承諾させた。
ランスロットは、午前中ガウェインの力が3倍になるということを知っていたので、一騎打ちの前半においてはのらりくらりとガウェインの攻撃をかわし、午後になってから反撃して彼に重傷を負わせる。
そのままモードレッドの反乱鎮圧に転戦した彼は、さらに傷を負って瀕死となり、ランスロットと和解するようにとアーサーに進言して息を引き取る。
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