【アーサー王伝説の雑学】謎の後継者:コンスタンティン卿

アーサー王

アーサーの正妻はご存じグィネヴィアだが、アーサーは彼女との間には子宝に恵まれなかった。

しかし、アーサー自身の男性的な機能に問題はなかったようで、アーサーは義姉モルゴースとの間にモードレッドをもうけている。

実はモードレッドさえも、アーサーの最初の子ではない。

アーサーはそれ以前に、サナム伯爵の娘リオノルスに恋をして、彼女との間に一子をもうけている。

その子はやがて円卓の騎士の一員となり、ボール卿と呼ばれるようになる。

少なくとも、マロリーの物語を読む限りにおいては、若さの情熱にまかせて火遊びをしてしまい、その結果子をもうけたという感が強い。

ふたりの恋は瞬間的に燃え上がったようだが、冷めるのも恐ろしく早かったように描かれているからだ。

結局のところアーサーの子はこの2人以外にはいなかったのだが、不思議なことに彼らのいずれもが、アーサーの後継者にはなれなかったのだ。

確かにいずれも嫡出子ではないのだが、父であるアーサーの出生にしたって似たようなものである。ごり押しすれば何とかなったかもしれない。

しかし、結局アーサーの王国を受け継いだのは、コンスタンティン卿という謎の人物である。

彼はアーサーの晩年に、アーサーが軍隊を率いて遠征する際などにキャメロットの留守番役を務める(ランスロットとの戦争の時は、裏切りのきっかけが作れなくなるのでモードレッドが留守番役を代わる)。

自分自身が騎士として冒険をすることはほぼなかった。

彼はアーサーの後継者であるから、「品性的にはとにかく立派な人物である」と讃えられているのだが、事実の裏付けがないために、どうしてそんなに立派なのかが皆目わからない。

ちなみにこのコンスタンティン卿、アーサーの甥とされるのだが、どの姉が産んだ子であるのかすらわからない。

可能性としては、アーサーの姉3人のうちで一番影が薄いエレインあたりが高そうだが……。

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