日ごろ漫画やアニメにあまり興味がなくとも、聖闘士星矢を知らないという人はほとんどいないでしょう。
子どもの頃に、劇中で繰り広げられる戦いを興奮しながら鑑賞した方は多いはずです。
そんな大人気作品である聖闘士星矢ですが、実はある海外の神話と深いつながりがあることをご存知でしょうか。
それはギリシア神話です。
聖闘士星矢とは?
聖闘士星矢は、1985年より週刊少年ジャンプにて連載が開始された漫画・アニメ作品です。
作者の車田正美は前作「リングにかけろ」でも大ヒットを飛ばし、当時ドラゴンボールやキャプテン翼、北斗の拳など超人気漫画で黄金期を迎えていた「少年ジャンプ」の中でも代表的な作家の一人です。
女神アテナと彼女を守護する聖闘士達の戦いは高い人気を博し、小学生を中心に社会現象にまでなりました。
当時の小学校の休み時間には、聖闘士星矢の登場キャラクターが繰り出す必殺技を真似する児童で溢れかえったと言います。
翌年アニメ化されるとその人気は国内に留まらず海外にまで広がり、現在でも南米などでは再放送され続けているほどです。
連載開始から30年を経た現在でも、週刊少年チャンピオンで続編が連載されているのに加えて、数多くのスピンオフ作品が生み出されています。
また、関連ゲームの発売や舞台化が続いているなど、まさに日本を代表する漫画作品の一つであると言えるでしょう。
ギリシア神話ってどんな話?
一方のギリシア神話は、3000年近く前に成立した世界的に人気の神話です。
ギリシアのオリュンポス山に住む12人の神々を中心としており、人間味溢れるストーリーでも有名ですね。
後世の古代ローマやキリスト教へも多大な影響を与え、西洋的価値観を構築する根幹の一つとなりました。
レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ・ボナローティといった著名な芸術家たちも、ギリシア神話をモチーフとした作品を数多く生み出しています。
現代では映画の題材としても人気があります。
ブラッド・ピット主演で、ギリシアの人々と神々が二手に分かれ争う戦争を描いた作品「トロイ」は世界的な大ヒットとなりました。
ジェラルド・バトラー主演で、ギリシアの都市国家・スパルタの王「レオニダス」の戦いを描いた「300」なども有名ですね。
聖闘士星矢とギリシア神話の関係性は?
日本を代表する漫画の一つ「聖闘士星矢」と、世界で最も人気のある神話の一つ「ギリシア神話」。
この二つの関係性はいかなるものなのでしょうか。
世界観
ギリシア神話の世界では、時に神々が対立して争いを繰り広げます。
例えば前述の映画「トロイ」のモデルとなったトロイ戦争では、オリュンポス12神に属する女神ヘラ、アテナ、アフロディーテの三神が最も美しい女神の座を争います。
それぞれ人間勢力に与して代理戦争を巻き起こした逸話が、物語のベースとなっています。
聖闘士星矢の世界では、正義の女神「アテナ」が同じくオリュンポス12神ながら世界征服をたくらむ「ポセイドン」や「ハデス」らに対して、聖闘士達とともに立ち向かうというのが基本的なストーリーです。
聖闘士星矢は作者「車田正美」がギリシア神話から大きなインスピレーションを受け、それを現代風に、そして車田風にアレンジした結果生まれた珠玉の作品であると言えるでしょう。
キャラクター設定
聖闘士星矢に登場するキャラクターの多くは、ギリシア神話に登場する逸話を元に創られています。
アテナの戦士である聖闘士は星座、ポセイドンの戦士である海闘士は海の怪物、ハデスの戦士である冥闘士は地獄の怪物が主なモチーフです。
例えば主人公ペガサス星矢のモチーフとなっているペガサス座は、ギリシア神話に登場するペガサスがイメージとなっています。
ギリシア神話で有名な勇者「ペルセウス」が、見るものを石に変える魔女メデューサを倒した際、その胴体から生まれた羽の生えた白馬が「ペガサス」です。
ペガサス星矢は、後に射手座の黄金聖闘士となります。
これは、ペガサスが「最高神ゼウスの雷の矢を運ぶ役割」を担っていたとされ、この逸話が星矢のキャラクター設定に生かされています。
まとめ
聖闘士星矢とギリシア神話の深い関係性、ご理解いただけましたでしょうか。
ギリシア神話と聖闘士星矢の間には、今回ご紹介できたものの他にもまだまだ面白い共通点が多く存在します。
これまでギリシア神話のことはよく知らなかったという人も、所々に聖闘士星矢との関係がうかがい知れて楽しめるはずです。
今回は一部のみのご紹介となってしまいましたが、次回はギリシア神話と聖闘士星矢の関係性について、より踏み込んだ内容を皆様にお届けしたいと思います。
ぜひご期待ください!
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