【アーサー王伝説の雑学】円卓の騎士捕逸・その2

アーサー王

アーサーの臣下として最も古株なのは、義父エクトールと義兄ケイの親子である。

彼らはアーサーが王者の剣を抜いた時から付き従っている。

次に古いと思われるのが、ベディヴィアとルーカンの兄弟だ。

ベデヴィアの見せ場はエクスカリバーを湖の貴婦人に返すところなので、結構新参ではないかと考えられがちなのだが、実際はアーサーとほとんど変わらない年齢であるようだ。

なお、円卓の騎士の年齢関係を考証してみると、上記のケイ・ベディヴィア・ルーカンあたりがアーサーとほぼ同世代。

アーサーの甥であり、その母モルゴースとアーサーが密通した時に少年であったガウェインとその兄弟たちが第2世代。

アーサーとその父ベンウィックのバン王がブリテン統一戦争をしている頃に生まれ、その後成人してから騎士となったランスロット、さらにはトリスタンやパーシヴァルなどが第3世代。

ランスロットの子であるガラハッドが第4世代になると思われる。

このように考えると、ガラハッドが死んでしまった聖杯探索後の頃になると、アーサーはかなりの高齢になっているのではないかと考えられる。

比較的年齢差がはっきししているランスロット-ガラハッドの親子を軸にして考えると、アーサー60歳前後、ランスロット30代中盤、ガラハッド10代ぐらいの勘定になる。

グィネヴィアの年齢の手がかりになるような記述はないのだが、アーサーとそう年が離れていないと考えられるので、ひいき目に見て40代、ごく自然に考えれば50代というところだろうか。

ところが、この手の騎士物語に関しては年齢ほど当てにならないものはない。

特にガラハッドの場合、彼が成長してもそれに応じて父ランスロットも母エレインも老けておらず、彼の周りだけ時間が早く流れていたのではないかとすら思えてくる。

まあ、年の話などはするだけ野暮である、としてしまえばそれまでなのだが。

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