【アーサーの一族】ユーサーの忠実な配下:エクトール

アーサー王
  • 種別:アーサーの一族
  • アーサーとの関係:養父

ユーサーの忠実な配下で、マーリンから幼児アーサーを託された。その後義父としてアーサーを育て、最後には円卓の騎士となる。

アーサーの父、ユーサーな忠実な部下「エクトール」

エクトール、という名前はホメロスの「イーリアス」などに登場したトロヤ戦争の英雄ヘクトルに由来する。

ブリトン人の伝説では、彼らはトロヤから脱出した英雄アイネイアスの子孫ということになっているので、その後、まれた子供にトロヤの事実上の総帥ヘクトルの名をつけるということが一般的に行われたようだ。

アーサー王伝説にも、この人物以外に数多くの「エクトール」が登場する。

彼はアーサーの父ユーサーの部下なのだが、実は「完全な部下」という立場のキャラクターは、アーサー王伝説にはあまり登場していない。

円卓の騎士にしても、本来ならばアーサーと同格の身分(つまり、王の称号を持つもの)が多数いるのだ。

史実(?)のアーサーは傭兵隊長という比較的低い身分であったとされるが、それが忘れ去られた後世の物語においても、アーサーが低い身分から成り上がったかのように見える痕跡がここかしこに見られる。

円卓の騎士たちの大部分は、見ようによっては豊臣秀吉の配下のように、「元は同輩」だったのかも知れない。

そういう環境下で「配下」であったということは、ユーサーとは元々傭兵仲間、上の例でいうと秀吉と蜂須賀小六の関係だったのではないか、などと想像を広げることができる。

実はエクトールは、長い間アーサーがユーサーの忘れ形見であった、ということは知らなかったようだ。

だが、そのことがわかった後はアーサーの第1の支援者となり、息子ケイともどもアーサーの円卓の騎士に任じられている。

ただし、円卓の騎士になった時すでにいい年であったようなので、冒険に出るようなことはなく、物語後半ではほとんど登場しなくなる。

恐らく、アーサー本人よりも先にこの世を去ったのではないだろうか。

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