- 種別:アーサーの一族
- アーサーとの関係:母
ユーサーに迫られて不倫し、アーサーを産んだ女性。 最初はユーサーを拒絶していたので、 決して尻軽なタイプではなかったようだ。
美人と誉れ高いアーサーの母「イグレーヌ」
アーサーの母。
とはいえ、アーサーがその胎内に宿った時には、彼女はアーサーの父ユーサーの妻ではなかった。
ティンタンジェル侯ゴルロイスの妻であり、3人の娘の母であったのだ。
3人も子供を産んでいたのだからそれなりのお年であったはずなのだが、美人の誉れ高いイグレーヌは王ユーサーに見初められてしまう。
ユーサーには別に妻がいた、という話は伝わっていないので、かなり若かったのではないかと考えられる。
しかし、伝説において登場人物の年齢差を云々するのは意味のあることではないので、ここら辺でやめておこう。
寝ても覚めてもイグレーヌのことしか考えられなくなったユーサーはマーリンに頼み、自分の姿をゴルロイスそっくりに変えてもらう。
その後ユーサーはゴルロイスの姿でイグレーヌと交わり、アーサーをもうけたのだという。
その直前、ゴルロイスは胸騒ぎがして妻の元に行こうとしたのだが、不幸にもユ ーサーの配下に見つかって殺されてしまう。
これがユーサーとイグレーヌが交わる3時間前だったため、「アーサーは不義の子ではない」とマロリーは主張するのである。
なお、ゴルロイスの死がはっきりした後、ユーサーは正々堂々とイグレーヌを自分の妻に迎え入れた。
アーサーはその当初においては、不倫の子ですらなかったのであるが、結果的に王とその王妃との間に生まれた、正統な王国の継承者となったのである。
なお、ある英雄が人妻に横恋慕し、その夫の姿に変身して人妻の寝室に潜り込み、さらなる英雄をもうける、という話のパターンはギリシア神話などにも見られる。
ギリシア最大の英雄ヘラクレスは、大神ゼウスが魔法でその夫そっくりに姿を変え、母アルクメネの寝室に潜り込むことによって生まれたのである。
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