- 種別:円卓の騎士関係者
- 親族関係:トリスタンの妻
金髪のイゾルデとは同名の別人。しかし金髪のイゾルデ同様にトリスタンの傷を癒し、彼と結ばれる。
金髪のイゾルデと瓜二つ「白い手のイゾルデ」
ランスロット同様「不倫の騎士」となってしまったトリスタンだが、ある時、戦いで傷を負ってしまう。
今度は、その傷を治せる女性がブルターニュにいる、ということを聞いたので、彼はブルターニュに渡った。
ここでトリスタンは、ブルターニュの王女「白い手のイゾルデ」に出会う。
白い手のイゾルデは、名前と治療の技術だけでなく、顔も金髪のイゾルデに似ていた。
そこでトリスタンは、金髪のイゾルデへの思いを断ち切るいい機会だと考え、白い手のイゾルデと結婚する。
金髪のイゾルデはこれを聞いて激怒する。
タイミングよくここに「不倫仲間」のグィネヴィア王妃なども出現し、金髪のイゾルデに「そのうちあなたの所に帰ってくるわよ」などといらんことを吹き込んだ。
マロリーの物語における「トリスタンとイゾルデ」のエピソードはおおむねこのあたりで終わり、最終的な結論(トリスタンと2人のイゾルデの死)までは書かれていない。
トリスタンは聖杯探索とほぼ同じ頃に、どこかで死んだことにされている。
マロリーが典拠とした書物には、最終的にトリスタンはマルク王の12人の配下の騎士に不倫の現場を押さえられ(どこかで聞いたような……)、逃亡した後マルク王自身の手にかかった、とされている。
ワーグナーの楽劇などのトリスタン物語では、マルク王に許されたトリスタンの元に、金髪のイゾルデが送られる。
嫉妬に駆られた白い手のイゾルデは、「金髪のイゾルデは来ない」とトリスタンに告げる。
トリスタンは絶望して死に、愛する人を失った金髪のイゾルデも後を追うことになる。
ちなみに、ワーグナーの楽劇においては、ここまで述べてきたトリスタン物語の各シーンが一度ばらばらにされ、時系列を変えた形で組み直されている。
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