- 種別:円卓の騎士
- 親族関係:ランスロットの従兄弟
聖杯の騎士のナンバー3。聖杯探索の顛末をその目で見届け、1人だけ帰還してアーサーに報告した。
聖杯の3騎士の1人「ボース」
ボールスともいう。
ランスロットの従兄弟で聖杯の騎士の1人。
基本的に聖杯を得る騎士は純潔(童貞)でなければならない、という条件があったようだ。
ボースは生涯純潔を守る誓いを立てていたが、ある時とある王女に見初められ、魔法をかけられて過ちを犯してしまう。
彼はその後自らの行為を悔い、改めて誓いを立て、その後は無事に守り通したという。
聖杯探索の旅の途中で、ボースは不良騎士に襲われている娘と、別の不良騎士と戦っている兄ライオネルの姿を目撃する。
騎士としては兄弟の情よりも婦人の安全を重視すべきだと考えたボースは、娘の方へといく。

娘救出後、さて兄貴を……と思ったボースが見たのは、兄ライオネルの惨殺体だった。
しかし、悪魔の力によってよみがえったライオネルは、しばらく後にボースの目前に出現し、「どうして自分を救わなかったのか」といいがかりをつけてボースを殺そうとする。
ボースが兄と戦うことができず、剣を抜かずにおろおろしていると、天から「兄弟で争うな」という声が聞こえ、2人は失神する。
どうやらこれは神がボースを試したものだったらしい。
この試しに合格した後、ボースはガラハッド・パーシヴァルと合流し、聖杯の奇跡を目撃する。
聖杯を見たボースは、聖杯の3騎士のうちただ1人だけキャメロットへと帰還し、アーサーにことの顛末を報告した。
純潔を好む神は、ガラハッドを自らの元に呼び寄せ、パーシヴァルをその次に自分に近いところに置いた。
ボースは生涯1度の「過ち」のために、俗世に戻ることができたということになる。
中世の騎士の倫理観からすると、聖杯の騎士として神に召された方が幸福であるらしいのだが、俗にまみれた現代人からすると、棚ぼた式に交わることができた上に死の運命を免れたボースは、聖杯の騎士の中では「勝ち組」に属するのではないかと思われる。
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