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【神話事典】プタハ セクメトの夫・古代エジプトに伝わる創造神

ミスペディア

基本情報

  • 名:プタハ又はプター
  • 出典:エジプト神話
  • 所有:「アンク」「ワス(ウアス)杖」「ジェド柱」 を組み合わせた杖を所持
  • 関連:妻・セクメト、子・ネフェルトゥム

概要

プタハは、古代エジプトの首都「メンフィス」 にて信仰されていた創造神。

鍛冶や彫刻の神とされており、「創造」を司る。

妻のセクメト、息子のネフェルトゥムとともにメンフィスの三神とされた。

その姿はミイラの衣服を身に着けた男、死者の姿で表現されることが多く、美形な神として認識されている。

また、下記3つを組み合わせた杖を持っている。

  • 「アンク」
  • 「ウス(ウアス)杖」
  • 「ジェド柱」

他の神々が動物の姿を取ることが多い中、プタハは時代が変わっても人間の姿で描かれてきた。

説話

プタハの家族関係

妻である「セクメト」は太陽神「ラー」の片目から生まれ、ライオンの頭を持つ女神。

セクメトは破壊者、復讐者という一面を持ち、「ラー」を崇めない人間たちを殺戮するために生まれたとされる。また、伝染病をもたらす神、戦いの神でもある。

かなり凶暴な印象を持つ神だが、一方で家庭では穏やかであり、夫のプタハとの仲も良好だったようだ。

息子である「ネフェルトゥム」は睡蓮(ロータス)を意味し、その花の中にタマオコシコガネ(フンコロガシ)を収めていた。

そのタマオコシコガネが姿を変えたのが「ネフェルトゥム」だとされている。

母同様、「ラー」に敵対するものを倒す役目の一部を担っており、人を罰したり逆に癒すこともできた。

この「プタハ」「セクメト」「ネフェルトゥム」の三柱の神々を「メンフィス三神」と呼ぶ。

世界創造の神、上下統一の神

古代エジプトでは様々な文化を持った都市が数多く存在しており、そのため都市毎に様々な神話が残っている。

なかでも古代エジプトの都市「メンフィス」では、プタハを世界創造の神とする「メンフィス神学」という独自の神話体系が築かれていた。

これによると、世界はプタハの心臓(思考)と舌(言葉)によって創造されたとされている。

古代エジプトは大まかに「上エジプト」と「下エジプト」に別れており、上下統一の際、メンフィスが首都となった。

その影響か、メンフィスではプタハを「上下統一の神」「上下エジプトを結びあわせしもの」とする考えがあった。

この「メンフィス神学」の内容は「シャバカ石」と呼ばれる碑文に詳しく書いてある。

鍛冶、彫刻の神

その強すぎる「創造」の力により、世界の創造とともに神々、秩序、善悪、芸術などの創造もプタハの功績とされ、「神々の鍛冶屋」とも呼ばれている。

ギリシャ神話の鍛冶の神である「ヘファイストス」やローマ神話の鍛冶の神である「ウルカヌス」と同一視される。

ヘファイストスやウルカヌスなど世界中でみられる鍛冶の神は五体不満足であることが多い中、プタハは五体満足でしかも美しいとされる。

また鍛冶に使われる鉱物は地下資源であることから、地下世界の神である「タテネン」などとのつながりがあるとされている。

冥界の神として

地下世界の神ともつながりのあるプタハは、古王国時代には冥界の神「オシリス」とも度々同一視される。

また、葬祭の神「ソカリス」とも同一視されていた。

そのためこの「プタハ」「オシリス」「ソカリス」の三神は「プタハ=ソカリス=オシリス」という新たな神として習合される。

この冥界とのつながりからプタハは暗闇を好む神ともされる。

「アブ・シンベル神殿」 の最深部にはプタハ、アメン・ラー、ラメセス2世、ラー・ホルアクティの神像が並んでおり、毎年2回、春と秋に神殿内部に朝日が差し込む。

しかしプタハ像には光が当たらないようになっており、これはプタハが冥界の神だからと言われている。

  • 参考文献
    • イオンズ、ヴェロニカ「エジプト神話」酒井傳六訳、青土社
    • <シリーズ世界の神話>「神の文化史事典」松村一男、平藤喜久子、山田仁史編、白水社
  • 参考URL

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