2016年9月、アトラスの人気RPGシリーズ「ペルソナ5」が発売されました。
2008年に発売され、神話伝奇ゲームとして人気を得た「ペルソナ4」から8年かけて開発された大作RPG。
この記事では、本作の魅力をご紹介します。
ペルソナシリーズとは?
1996年に神や悪魔たちを『仲魔』にして強大な悪と戦うというゲーム「女神転生」が発売されました。
その世界観とストーリー、そして斬新なシステムが評価され、現在でも日本を代表するRPGの一角を成す名作とされていますが、その派生シリーズのひとつとして登場したのが「ペルソナシリーズ」となります。
ペルソナは女神転生とは異なり、ストーリーと登場人物を重視し、それにあわせた独自システムを採用しているので、より物語性が強くなった作品です。
悪魔を仲魔にするというシステムが廃止となり、タイトルにもなっている「ペルソナ」という能力を持つ者同士がメンバーとなって、協力し合いながら邪悪と戦う展開となります。
「ペルソナ」を簡単に説明すると、何らかの方法で得た悪魔の能力を自分自身の力として発動させるものであり、その内容は攻撃や回復などと一般的なRPGの魔法に該当するものです。
キャラクターはこのペルソナを成長させたり、新たなペルソナを入手することで強くなっていくのですが、その総量は100~200ほどと非常に多岐に渡ります。
そしてそのペルソナにはすべて神話や妖怪伝承などに出てくる名称が付けられ、異なった能力として扱われます。
ペルソナに付けられた名前を見るだけでも神話・伝承好きは思わず唸ってしまうこと間違いありません。
北欧、日本、ギリシア、インドといった有名な神話は当然のことながら、悪魔、妖精、妖怪といった世界各地の伝承に至るまで様々な物から取り入れられているので、神話やファンタジー好きならば見逃すことはできないゲームです。
ペルソナ5はいままでと少し違う!?
ペルソナ5のキャラクターはいままでと少し変わり、キャラクター達が持っている初期ペルソナに神話からの名前がありません。
アルセーヌ、キャプテン・キッド、カルメン、ゾロなどといった歴史や小説に出てきた人物ばかりです。
それもまっとうな人物ではなく悪党や悪女と言われる癖の強い者ばかり。
神話と呼べる唯一の物はネクロノミコンだけとなっています。
今作の主人公たちは、昼間はごく普通の高校生として生活し、夜になると怪盗としての二重生活を送ります。
このためペルソナも怪盗や海賊が元となるわけです。
ただし彼らが盗むものは、ありふれた金銀財宝ではなく、暴力や欲に染まった大人たちの心の中から、彼らの精神を歪めてしまった元となる何かです。
歪んだ欲望が形となった心の世界は「パレス」と呼ばれ、多くの悪魔や魔物が巣食っています。
それらを倒し、腐った大人たちの心を盗んで改心させる。それがペルソナ5です。
怪盗達が心を盗みだす相手は全員歪んだ欲望を拗らせ、現実社会に影響をだしてしまった者ばかりです。
これらが一体何をするのか、何になってしまったのか、なぜそうなってしまったのか、というのが物語の中心となります。
プロモーションビデオから読み取れる大罪
プロモーションビデオに一瞬だけ映る七つの大罪「高慢、物欲、嫉妬、憤怒、貧食、色欲、怠惰」は、ヨーロッパの古い魔術書によると対応する悪魔と動物がいるとされています。
モルガナ(猫のようなキャラ)の紹介シーンの背景の文字が大罪を表しています。
このうちの一つ「暴食」には「ベルゼブブ」が当てられていて、それを髣髴とさせる敵キャラも存在しています。
これによると敵キャラは7種類かと思いそうですが、大罪の表示画像ではあと2つ書き加えられているので、少し事情がややこしくなりそうです。
「CAVUM(憂鬱)」「IRRITUM(虚飾)」この2つを合わせて九つの大罪といったところでしょうか。
そしてこの「9」に匹敵するのが、主人公を含めた怪盗団の人数です。
9人のペルソナは本来悪人として罰せられる運命にある者、そして主人公は冒頭で「破滅から逃れるために更生すること」を言い渡されている者です。
歪んだ大人と悪魔、そして大罪と仲間達の関係は単純なものではなさそうですね。
神話伝奇の入門用ゲーム
以前から神話伝承を上手く取り入れ、日本だけでなく海外でも評価が高いゲーム、それが「ペルソナ5」です。
今回は「七つの大罪」も関連してくることで、非常に面白いストーリーが展開されています。
敵(シャドウ)として登場する悪魔や妖怪、ペルソナとして主人公達を助ける幻獣、それぞれいろんな物が出てきますので、ぜひ一度プレイしてみてください。
そして知らない悪魔や幻獣が出てきたらそれを調べてみましょう。
新たな神話や伝承に出会えるかもしれませんよ。
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